パソコンの寿命は約3~5年と言われています。
仕事や学習、娯楽、そしてコミュニケーションを支える現代社会における重要なツールです。
しかし、使用状況や環境によっては通常より寿命が短くなったり、反対にメンテナンス次第では寿命を延ばすことも可能です。パソコンの故障や不具合などのトラブルが発生した場合、まずはすぐに実践できる対処法を試してみることをおすすめします。それでも問題が解決しない場合は修理や買い替えを検討する必要がありますが、当サイトではパソコンに関する良くあるトラブルとその対処法についてプロが詳しく解説していますのでぜひ参考にしてみてください。
目次
パソコンが立ち上がらない・電源がつかない時の対処法
突然パソコンが立ち上がらなかったり、電源が入らないトラブルは以下の方法を試してください。
Windowsの場合
- 電源ケーブルの確認
- 放電処理
- メモリの確認
- BIOSのリセット
電源ケーブルがしっかりとコンセントとパソコン本体に接続されているか確認します。また、電源ケーブルに破損がないかチェックし、可能であれば別の電源ケーブルを使用してみてください。
パソコンの電源ボタンを30秒以上押し続けて放電を行い、その後電源を再接続して再試行します。
デスクトップパソコンの場合、ケースを開けてメモリが正しくスロットに差し込まれているか確認します。メモリを一度取り外し、再度差し込むことで接触不良を改善できる場合があります。
CMOSバッテリーを一度取り外し、数分後に再装着することでBIOS設定をリセットします。CMOSバッテリーの位置はマザーボード上にあります。
MacOSの場合
- SMCのリセット
- PRAM/NVRAMのリセット
- 安全モードで起動
MacBookの場合、電源を切り、シフトキー+コントロールキー+オプションキー(左側)を押しながら電源ボタンを10秒間押し続けます。その後、すべてのキーを離してから電源を入れ直します。
Macの電源を入れてすぐに、Option + Command + P + Rのキーを同時に押し続けます。約20秒間押し続けた後、手を離します。この操作でディスプレイやサウンドの設定をリセットします。
Macを再起動し、起動音が鳴ったらすぐにShiftキーを押し続けます。Appleロゴが表示されたら手を離し、安全モードで起動します。これにより不要なキャッシュや一時ファイルが削除されることがあります。
パソコンがフリーズする・強制終了できない時の対処法
パソコンが固まったり、強制終了できないトラブルは以下の方法を試してください。
Windowsの場合
- Ctrl + Alt + Delete
- 強制終了
- メモリとストレージの確認
- ドライバーの更新
- ウイルススキャン
このキーの組み合わせでタスクマネージャーを開き、フリーズしているプログラムを選択して「タスクの終了」をクリックします。
タスクマネージャーが開かない場合、電源ボタンを10秒以上押し続けて強制的に電源を切り、再度電源を入れます。
ストレージの空き容量が少ない場合、不要なファイルやプログラムを削除して容量を確保します。ディスククリーンアップツールを使用することも効果的です。
デバイスマネージャーから各種ドライバーを確認し、最新バージョンに更新します。特にグラフィックドライバーやチップセットドライバーは重要です。
ウイルス対策ソフトを使用してフルスキャンを実行し、検出されたウイルスやマルウェアを削除します。
MacOSの場合
- Force Quit
- Activity Monitor
- ディスクユーティリティ
- セーフモードで起動
- ソフトウェアのアップデート
Command + Option + Escを押して「強制終了」ウィンドウを開き、応答しないアプリケーションを選択して「強制終了」をクリックします。
「アクティビティモニター」を開き、CPUやメモリを大量に使用しているプロセスを確認し、必要に応じて終了させます。
「アプリケーション」>「ユーティリティ」>「ディスクユーティリティ」を開き、ディスクを選択して「First Aid」を実行し、ディスクの修復を試みます。
Shiftキーを押しながらMacを起動し、セーフモードでシステムのチェックを行います。これによりキャッシュや一時ファイルが削除され、システムのパフォーマンスが改善されることがあります。
Appleメニューから「システム環境設定」>「ソフトウェアアップデート」を選択し、利用可能なアップデートをインストールします。
パソコンの画面に異常がある時の対処法
画面が真っ暗(ブラックアウト)になったり、モニターが映らないトラブルは以下の方法を試してください。
Windowsの場合
- 接続の確認
- 外部モニターの接続
- 輝度設定の確認
- セーフモードで起動
- ディスプレイドライバーの更新
デスクトップパソコンの場合、モニターとパソコンの接続ケーブルがしっかりと接続されているか確認します。特にHDMIやDisplayPortのケーブルが緩んでいないか確認してください。
ノートパソコンの場合、外部モニターを接続して映像が表示されるか確認します。外部モニターで表示される場合は、内蔵ディスプレイの問題が考えられます。
画面が暗い場合、ディスプレイの輝度設定を確認し、適切なレベルに調整します。設定は「設定」>「システム」>「ディスプレイ」から行います。
セーフモードで起動し、ドライバーやソフトウェアの問題を確認します。起動時にF8キーを押し続けてセーフモードを選択します。
デバイスマネージャーからディスプレイドライバーを選択し、「ドライバーの更新」を実行します。
MacOSの場合
- ディスプレイのリセット
- 外部モニターの接続
- セーフモードで起動
- PRAM/NVRAMのリセット
- ディスプレイアダプターの確認
システム環境設定 > ディスプレイ で、ディスプレイの設定を確認し、適切な設定に変更します。解像度やリフレッシュレートを調整します。
外部モニターを接続して映像が表示されるか確認します。外部モニターで表示される場合は、内蔵ディスプレイの問題が考えられます。
電源を入れてすぐに、Option + Command + P + Rのキーを同時に押し続けます。約20秒間押し続けた後、手を離します。
Shiftキーを押しながら起動し、セーフモードでシステムのチェックを行います。これにより不要なキャッシュや一時ファイルが削除されます。
Apple Diagnosticsを実行してハードウェアの問題をチェックします。起動時にDキーを押し続けて診断を開始します。
パソコンの音や温度に関するトラブルと対処法
パソコンからビープ音が聞こえたり、パソコンが熱い&ファンのトラブルは以下の方法を試してください。
Windowsの場合
- 冷却ファンの清掃
- 冷却パッドの使用
- 換気の改善
- ソフトウェアの管理
- BIOS設定の確認
パソコンの内部にホコリが溜まると冷却効率が低下し、ファンが過剰に回転します。定期的に冷却ファンや通気口のホコリを清掃しましょう。エアダスターを使用して慎重に清掃します。
ノートパソコンの場合、冷却パッドを使用して冷却性能を向上させることができます。冷却パッドはUSB接続で簡単に使用できます。
パソコンを使用する環境の換気を良くし、適切な温度で使用することも重要です。部屋の温度を下げるためにエアコンやファンを使用します。
高負荷のソフトウェアを長時間使用すると、CPUやGPUが過熱します。タスクマネージャーで負荷の高いプロセスを確認し、不要なものを終了させます。
一部のパソコンでは、BIOS設定でファンの動作モードを変更できます。静音モードや標準モードに設定し直してみてください。BIOS設定にアクセスするには、起動時にF2キーやDelキーを押します。
MacOSの場合
- 冷却ファンの清掃
- 冷却パッドの使用
- 環境の改善
- アクティビティモニターの確認
- SMCのリセット
Macも内部にホコリが溜まると冷却効率が低下し、ファンが過剰に回転するため、冷却ファンや通気口を定期的に清掃しましょう。埃の除去にはエアダスターがおすすめです。
MacBookの場合、冷却パッドを使用して冷却性能を向上させることをおすすめします。
Macを使用する環境の換気を良くし、温度を適切にことも重要です。室内の温度が高い場合はエアコンやファンを使用しましょう。
高負荷のアプリケーションが原因で過熱している場合、アクティビティモニターでリソースの使用状況を確認し、必要に応じて終了させます。
System Management Controller(SMC)のリセットを行います。電源を切り、シフトキー+コントロールキー+オプションキー(左側)を押しながら電源ボタンを10秒間押し続けます。その後、すべてのキーを離してから電源を入れ直します。
パソコンの再起動に関するトラブルと対処法
パソコンが再起動を繰り返すまたは再起動できないときは以下の方法を試してください。
Windowsの場合
- セーフモードで起動
- システムの復元
- BIOSのリセット
- ハードウェアの確認
セーフモードで起動して問題のあるドライバーやソフトウェアを特定し、無効化またはアンインストールします。起動時にF8キーを押し続けてセーフモードを選択します。
システムの復元ポイントを使用して、パソコンを正常な状態に戻します。「設定」>「更新とセキュリティ」>「回復」からシステムの復元を選択します。
BIOS設定をリセットすることで、設定の問題を解消します。CMOSバッテリーを一度取り外し、数分後に再装着します。
メモリやハードディスクの故障が原因で再起動が繰り返されることがあります。メモリやハードディスクの診断ツールを使用してチェックします。メモリ診断ツールはWindowsに標準装備されていますのでお試しください。
MacOSの場合
- セーフモードで起動
- PRAM/NVRAMのリセット
- SMCのリセット
- ディスクユーティリティの使用
Shiftキーを押しながらMacを起動し、セーフモードでシステムのチェックを行います。これにより不要なキャッシュや一時ファイルが削除され、システムのパフォーマンスが改善されることがあります。
電源を入れてすぐに、Option + Command + P + Rのキーを同時に押し続けます。約20秒間押し続けた後、手を離します。この操作でディスプレイやサウンドの設定をリセットします。
System Management Controller(SMC)のリセットを行います。電源を切ってシフトキー+コントロールキー+オプションキー(左側)を押しながら電源ボタンを10秒間押し続けます。その後、すべてのキーを離してから電源を入れ直します。
「アプリケーション」>「ユーティリティ」>「ディスクユーティリティ」でディスクを選択し、「First Aid」を実行し、ディスクの修復を試みましょう。
パソコンのネットワークや接続に関するトラブルと対処法
パソコンがインターネットに接続できないときは以下の方法を試してください。
Windowsの場合
- ルーターとモデムの再起動
- ネットワーク設定の確認
- ドライバーの更新
- トラブルシューティングツールの使用
ルーターやモデムの電源を切り、数秒待ってから再度電源を入れます。これにより、ネットワーク接続がリセットされることがあります。
パソコンのネットワーク設定を確認し、正しいネットワークに接続されているか確認します。「設定」>「ネットワークとインターネット」>「状態」から確認します。
ネットワークアダプターのドライバーを最新バージョンに更新します。デバイスマネージャーからネットワークアダプターを選択し、「ドライバーの更新」を実行します。
Windowsにはネットワーク接続の問題を診断するツールが備わっているため、それを使用して問題を特定し、修正します。「設定」>「更新とセキュリティ」>「トラブルシューティング」から利用できます。
MacOSの場合
- ルーターとモデムの再起動
- ネットワーク設定の確認
- Wi-Fiの再接続
- ネットワークのリセット
Windowsと同様、ルーターやモデムの電源を切って数秒待ってから再度電源を入れます。まずはネットワーク接続をリセットしてみましょう。
システム環境設定 > ネットワーク で、正しいネットワークに接続されているか確認します。
Wi-Fiを一度オフにしてから再度オンにし、ネットワークに再接続します。Macの場合はメニューバーのWi-Fiアイコンから操作できます。
システム環境設定 > ネットワーク で、ネットワーク設定をリセットし、新しいネットワークを設定します。「詳細」ボタンをクリックし、「ネットワーク設定のリセット」を選択します。
パソコンのトラブルと対処法まとめ
パソコンは、現代生活において重要な役割を果たすツールですが、時間の経過とともにさまざまなトラブルが発生することは避けられません。電源が入らない、フリーズする、画面が真っ暗になる等の問題は、人によっては日常生活や仕事に大きな支障をきたす可能性があるかと思います。
この記事で紹介した対処法を試しても問題が解決しない場合は、ハードウェアの故障や深刻なソフトウェアの問題も考えられますので、専門の修理業者に依頼するかこの機会にパソコンを買い替えてみることをおすすめします。